合わない入れ歯を使い続けるリスク
入れ歯は時間とともに劣化していきます
一般的な入れ歯は人間の歯よりも柔らかいプラスチックなどの素材でできているため、長期間の使用や噛む力によって入れ歯を支えているバネは使っているうちに徐々にゆるみ、歯の部分は次第にすり減ってきます。加えて、加齢によって歯茎の変形が起きることで噛み合わせが変化し、人工歯のすり減りが早くなります。最初は自分の口にフィットしていた入れ歯も、こうした複合的な要因で合わなくなってしまうのです。合わない入れ歯をそのまま使い続けると、様々なトラブルを引き起こします。
合わない入れ歯が引き起こす症状
合わない入れ歯は様々な症状を引き起こします。不快感が日常的に続くと心身に大きな負担がかかりますので、以下の症状に心当たりがある方はそのまま放置しないようにしましょう。
1.義歯性口内炎
入れ歯が合わなくなると、入れ歯と歯茎の間に隙間ができたり、噛むときの歯にかかる負担が一部に集中します。その結果、入れ歯と接触する粘膜が炎症を起こして義歯性口内炎を発症します。義歯性口内炎になると痛みや腫れ、丸くて白い潰瘍(かいよう)、出血などの症状が現れます。
2.歯茎がブヨブヨになる
合わない入れ歯を長年放置し続けて歯茎に刺激を与え続けると、歯茎が「フラビーガム」と呼ばれるこんにゃくのようなブヨブヨの状態になることがあります。フラビーガムになると、入れ歯が安定せず外れやすくなるため、場合によっては外科的に切除するなどの処置が必要です。
3.痛み・吐き気が現れる
入れ歯と歯茎が合っていない場合は口内の粘膜が傷つけられ、噛むだけで痛みが出ます。
また、「吐き気」も合わない入れ歯を使うことによって現れやすい症状のひとつです。上顎の義歯床のサイズが大きいと、喉元の粘膜を強く刺激して吐き気をもよおすことがあります。
4.口腔機能の低下
入れ歯が合わないと「噛む」「飲み込む」「しゃべる」といった口の基本機能が低下します。滑舌が悪くなったり、食べ物の味や温度を感じにくくなったり、入れ歯と歯茎の間に食べ物が詰まりやすくなったりと、日常生活に様々な弊害をもたらします。
毎日の入れ歯のお手入れも大切
入れ歯のフィット感を長持ちさせるためには、日々のお手入れが重要です。毎日欠かさずブラッシングを行い、人工歯につくプラークや食べかすを取り除いて清潔な状態を保つようにします。特に歯の隙間や入れ歯の内側は汚れが溜まりやすいので、丁寧にブラッシングするよう意識しましょう。
入れ歯に付着した細菌はブラッシングだけでは完全に除去できないため、1日1回を目安に、専用の入れ歯洗浄剤を使ってクリーニングしてください。
入れ歯の不具合は早めに歯科医院へ相談を
入れ歯の噛み合わせの調整には繊細な技術と経験が必要で、患者さん自身でそれを行うことは不可能です。自分で入れ歯を削ったり足したりすることはやめましょう。気になる症状があれば決して我慢せず、必ずかかりつけの歯科医院へ相談してください。
当院では総入れ歯のお悩み解決はもちろん、入れ歯からインプラントにしたいという方のご相談も受け付けております。ぜひお気軽にご相談ください。
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