リスク検査で病気の本当の原因をつきとめます
虫歯・歯周病の原因は、お口の中の細菌ですが、
発生リスクを高める要因はさまざまです。
正しく歯磨きが行えていなかったり、唾液の分泌量が不足していたり、
お口の中に原因細菌が多く存在していたり…
その人によってリスクとなるものは違うため、
ご自身のリスクを明確にすることが効果的メンテナンスには欠かせません。
当院は、患者様のお口の中の状態を細菌レベルで把握し、
一人ひとりの患者様に適したメンテナンスをご提供しています。
唾液検査
(カリエスリスク検査)
唾液検査は、唾液の質や量を調べて「虫歯になりやすさ」を評価できる検査です。
当院は、初回のメンテナンス時に唾液検査を行い、患者様の虫歯リスクを把握したうえで、効果的なメンテナンスをご提案しています。初回メンテナンスのみ5,000円(税込5,500円)、2回目以降は保険適用となります。
検査方法
リラックスした状態で、味のないガムを噛み唾液を採取します。また、検査棒を舌に当て、細菌を検出します。30分程度で終わる簡単な検査です。
検査で分かること
虫歯のリスクはその人によって違います。何が原因で虫歯になりやすいのかを科学的に判定でき、効果的な予防法が明確になります。
唾液の分泌量
唾液には洗浄作用や抗菌作用、再石灰化を促進する作用などがあり、虫歯や歯周病を防ぐ働きがあります。唾液の分泌量には個人差があり、分泌量が不足すると病気のリスクが高くなります。
唾液緩衝能
唾液緩衝能とは、口の中を中和して脱灰が起こらないようにする働きのことです。緩衝能が低いほど口の中が酸性に傾きやすく、脱灰が起こりやすい(虫歯になりやすい)です。
細菌の数
口の中にはさまざまな細菌が存在しますが、最も虫歯の発生・進行に関与しているミュータンス菌・ラクトバチラス菌の数がわかります。これらの細菌数が多いほど、虫歯が発生・進行するリスクが高くなります。
歯周病リスク評価
歯周病リスク評価(OHIS)は、膨大な疫学データをもとにリスク評価を行なうソフトウェアであり、国際基準にもなっています。リスクを割り出し、自分のリスクに合った効果的な予防法を明確にできます。
歯周病は進行しやすい病気であることから、発症してからの対策ではなく、発症前の早期対策がおすすめです。糖尿病をお持ちの方をはじめ、歯周病のリスクが高い患者様に多く受けていただいています。
評価方法
問診や歯周組織検査で得た情報を、アメリカPREVISER社のデータベースにインターネットで送ると、数分でレポートが戻ってきます。その場で評価結果をお知らせできます。
OHISで分かること
OHISでは、現在の状態だけでなく、そのまま過ごしたら「将来どうなるのか」がわかります。OHISを継続して行うことにより、メンテナンスによるリスクの変化も確認できます。
現在の歯周病の状態
現在の歯周病の進行度、歯肉の健康状態がわかります。
歯周病リスク
見た目では分かりにくい歯周病のなりやすさや、発症・進行しやすい原因がわかります。
将来の歯周病進行リスク
このままいくと、将来歯周病がどのくらい進行・発症するリスクがあるのかがわかります。
リスクに合った対策法
患者様のリスクに合った効果的な対策方法がわかります。
歯周基本検査
歯周基本検査は、歯周ポケットの深さや出血の有無、歯の動揺度、プラークの付着状況などを調べます。
プロービング検査
専用の器具を歯周ポケットに挿入し、深さを測定します。また、プロービング時の出血の程度(出血指数)も確認します。
プラーク付着検査
歯周病の原因であるプラークの付着状況・清掃状態を確認します。
歯の動揺度検査
歯の動揺の程度や揺れの方向を確認します。
磨き残しチェック
磨き残しチェックでは、染め出し液でプラークを赤く染めて磨き残しの多い部分を確認できます。虫歯や歯周病の原因となるプラークは、歯と同じような白っぽい色をしているため見落としやすく、染め出しをすることで歯間や歯と歯肉の間などの磨きにくい部分が分かります。
レントゲン検査
レントゲン検査では、肉眼で確認できない歯の内部や骨の状態を確認できます。歯周病による歯槽骨吸収のほか、虫歯の大きさ・深さ、見た目ではわかりにくい歯と歯の隙間にできた虫歯などを確認できます。当院では、より精密な診断を行うため、口内を10個の区画に分けて細かくレントゲンで撮影する10枚法を採用しています。
口腔内写真
歯肉の色や形態、歯の損傷の有無など、口腔内全体を撮影して資料として残します。初診時と、治療後に写真撮影を行うことで、患者様の口内の状態を治療前後で見比べることができ、治療や予防歯科の効果をより確認しやすくなります。